公益社団法人 長崎県公共嘱託登記嘱託土地家屋調査士協会

平成24年度 長崎協会だより

平成24年度未登記建物の表題登記促進事業の報告

 当協会は、すべての官公署の建物が表題登記される事により、不動産登記制度が国民にとってさらに安心して利用しやすい制度になることを目指し、表題登記促進事業10ケ年計画を策定し長崎県下の官公署所有建物の表題登記を無償で実施しております。
平成24年度は、平戸市庁舎と西海市庁舎を対象として建物表題登記を実施いたしました。

平戸市庁舎

平戸市庁舎


平戸市庁舎平戸市庁舎内部

平戸市庁舎            平戸市庁舎内部

平戸市は、長崎県本土の北端に位置し日本最西端の駅が設置されているように地理的要素の特徴から南蛮貿易で栄えた町でもあります。
平戸市のランドマーク的な存在である市庁舎は昭和51年に新築され鉄筋コンクリート造5階建で延べ6,029㎡を有している建物であります。

西海市庁舎

西海市庁舎

西海市は、平成17年に大瀬戸町、西海町、西彼町、大島町、崎戸町が合併して誕生した市であります。
西彼杵半島の北端に位置し、長崎市と佐世保市に隣接していますが市域は五島灘の島嶼まで含み古くから栄えた漁港が点在している地域でもあります。
西海市庁舎は、旧大瀬戸町に存しており昭和54年に新築され鉄筋コンクリート造4階建で延べ 2,506 ㎡を有している建物であります。

西海市庁舎

西海市庁舎

鹿町工業高等学校における出前授業報告

 さる、平成25年2月18日に佐世保市の県立鹿町工業高等学校において昨年に引き続き土地家屋調査士による平成24年度の出前授業を開催しました。

平成24年度の出前授業

朝から小雨が降っていたため、室内での講義を行うことになり、高橋調査士が講義された土地境界・登記と土地家屋調査士の関わりについての「土地と境界線」、船津調査士が土地家屋調査士になるための方法「土地家屋調査士の業務及び試験」、山口調査士より土地面積と土地価格について講義されました。
今は実務で使われる事が無くなった平板測量の原理や誤差について「平板測量と誤差」について実習を行い、生徒さん達は6班に分かれ、参加した調査士7名が各班に指導する形で行われました。
参加された32名の生徒さんたちには慣れない測量方法でありましたが、悪戦苦闘されながら昔の測量技術について学んで頂きました。

昔の測量技術に悪戦苦闘

最後に生徒代表よりお礼の言葉を頂きました。

生徒代表よりお礼の言葉

第5回 公共嘱託登記事務研修会の報告

 秋も深まった平成24年11月1日に長崎市のホテルセントヒル長崎において長崎県下の官公署等で嘱託登記事務に関わっておられる担当者等を対象に研修会を開催いたしました。

今年も、長崎地方法務局より講師を派遣して頂き、「地図について」と題し野北総括表示登記専門官より法務局備え付け地図に関する変遷、地図の現状等、「境界確定訴訟と所有権確認訴訟について」と題し、上田表示登記専門官より各訴訟についての考え方や注意点についてご講義を頂きました。
権利の登記に関しては「相続登記について」と題して当公嘱協会の柴田理事長が、相続に関する注意点などについて講義を行いました。
今回の研修会には141名の官公署等職員の方、土地家屋調査士の方の参加を頂きました。
今後も、自主事業として嘱託登記の円滑な実施に寄与するための研修会を開催して行く予定であります。

道路・水路の境界についての講演会開催報告

 梅雨半ばの平成24年7月2日、当協会主催による講演会として「道路・水路の境界」と題して、駿河台大学法科大学院の寳金敏明先生を招き講演をして頂きました。

寳金敏明先生は、法務省の現職時代から法定外公共物の問題にも関わってこられ、経験と研究を踏まえた貴重な講演を頂きました。
対象者は、官公署職員の方、一般市民及び土地家屋調査士の方で、会場が一杯になるほどの参加者がありましたので、この講演に関心が高い事を感じました。

道路・水路、いわゆる法定外公共物は一般に里道、水路と表記しますが、「あかみち」「あおみぞ」など色々な呼び名があり、各地域に点在しており市民生活の面でも多くの人が利用し、土地関係の話題では時々聞かれる公共の土地です。

講演後に質疑応答の時間も設けて頂き、寳金敏明先生には、時間いっぱい、熱く道路・水路に関する質問に回答を頂きました。

3時間程度の講演でしたが、もっと詳しく聞きたいという参加者からの要望もありましたので、機会がありましたら再度寳金敏明先生にお願いして、講演会を計画したいと思います。

報告者 総務部 宮脇成芳