当協会が毎年実施している出前講座を、今年も11月29日(愛宕中学校2年生)、12月7日(楠栖小学校6年生)に、長崎県土地家屋調査士会と共催で開きました。
この講座は、小学校、中学校での学習が将来のいろいろな職業に興味や関心を持つ大事な時期でありますので、職業選択の参考になればとの想いで実施しています。
まず教室で、愛宕中学校では佐世保地区の小川 寛社員、長谷川英樹社員が、楠栖小学校では前川賢一社員が講師を担当しました。あまり知られていない測量が身近なものとして感じてもらえるように、「測量の基礎となる長さの単位1メートル」「伊能忠敬がつくった地図」などについて、ジョークも交えながら分かりやすく、講義を行ないました。
また、日本版GPS衛星「みちびき」の位置をスマートフォンで確認するなどして、GPS測量を知っていただきました。
その後、子どもたちが校庭に移動し、楠栖小学校では、講師として、長崎県立鹿町工業高校の先生、生徒に応援をお願いしました。
当日は、手がかじかむような寒さにもかかわらず、工業高校の先生、生徒は子どもたちが初めて見て・触る測量機器の操作方法や測量について、丁寧な指導をしてくださいました。
子どもたちは、学校名の図案を座標化した文字を「トータルステーション」をのぞいて、「ピンポール」の位置を仲間に指図を出しながら、文字の各ポイントを復元いたしました。
測量が終了し、学校文字「楠小」の復元点をテープで結び、浮き上がらせた文字をみて、初めて測量した成果に満足げな表情がありました。
最後に復元点に子どもたちが立ち、記念写真を撮りましたが、土地家屋調査士の仕事を知っていただく特別な1日になればと願っております。
改めて、出前講座の開講にご協力いただいた、中学校、小学校の校長先生はじめ教職員の皆様に感謝し、子どもたちのますますの成長をお祈りいたします。
企画、準備、実施にご苦労された佐世保地区社員、協力していただいた他地区の社員、事務局の皆さんお疲れ様でした。
報告者 業務部長 中村洋介
官公署の職員を対象にした公共嘱託登記事務研修会を11月1日(木)、ホテルセントヒル長崎で、長崎県、長崎県土地家屋調査士会の後援をいただき開催しました。
この研修会は、公共嘱託登記に関する知識の普及啓発事業として、毎年、長崎地方法務局のご協力をいただき実施しております。遠くは対馬から130名に出席していただきました。
今回は、研修会が始まる前の午前11時~12時まで「不動産の表示に関する嘱託登記について」無料相談会を実施し、地図訂正等の相談が3件ありました。
理事長は挨拶の中で、「土地家屋調査士は、今までの広報活動の不足と資格の特殊性・専門性から、官公署の皆様方にも正しく理解されていない一面があります。その最たるものに、土地の測量を業とする測量士と土地家屋調査士であるが、「登記」まで、できるかどうかという点が両者の最大の違いです。」と述べました。
研修は、このような測量士と土地家屋調査士の違いや地積測量図について、地元に密着した土地家屋調査士4名が、今までの知識と技術と経験から、講義しました。
続きまして、長崎地方法務局登記部門 統括登記官 新竹様より、「法務局における所有者不明土地解消の取組について」と題して講義をしていただきました。
内容は、去る6月6日に、所有者不明土地の増加に伴い、公共事業の推進等の様々な場面に支障が生じていることを踏まえ、所有者不明土地の、利用の円滑化を図るための「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」が成立いたしましたので、今後の法務局の取組みを話されました。
今回の登記事務研修会の講義が、受講していただいた皆様の日々の業務にお役にたてれば幸いです。
報告者 副理事長 新北 達也
去る7月10日(火)、南島原市役所において、当協会が公益事業の一環として実施させていただいた西有家庁舎の表題登記が完了しましたので、宮脇理事長から松本南島原市長へ関係書類一式の引渡式を行いました。
この表題登記は、南島原市西有家町のランドマーク的な建物でありますので、今回、登記したことにより、法務局の建物所在図に明示されます。
これをきっかけに、民間の建物表題登記の一層の促進が図られることが期待され、建物所在図の利活用が進むことが期待されます。
今回の効果として期待されるのは、所有者及び構造や建築時期を特定しますので、固定資産税情報が得やすくなります。また、「空家等対策の促進に関する特別措置法」による事業が、所有者を特定することにより、事業促進につながるものと期待いたします。
この事業は、地元に精通した地区社員3名が、その能力を結集して処理をいたしました。
今後も、公益社団法人として、誠意と熱意をもつて「官公署の未登記建物表題登記促進事業」を進めてまいりますので、ご理解とご活用をお願い申し上げます。
報告者 島原地区副地区長 伊藤 孝司
去る5月24日、長崎県及び市町の今年度において土木部管理部門の初任者に該当する職員を対象にした研修の講師をさせて頂きました。
その研修の一つの研修講座となっている「不動産登記法」について、道路等を管理するために必要と思われることを、1時間程度説明しました。
主な内容は、道路区域の境界立会に必要な基礎資料の見方や取扱いなどです。
今回の研修を受講された職員は約40名でしたが、専門用語が多いにも関わらず、熱心に受講していただきました。
私自身、このような研修の講師は、初めてでしたが、会場が新しい県庁舎であり、私自身、初心に帰った気持ちで話ができました。
日常の実務に少しでも活かしていただければ幸いです。 報告者 事業検討部会員 後藤 祐樹
当協会は、土地家屋調査士業務を通じて勤労観・職業観を育てるために小学校6年生を対象にした出前講座を昨年度に引き続き平成29年度も開講いたしました。
出前講座実施箇所及び参加人員
・11月 6日 佐世保市立船越小学校(6年生27名)
・11月24日 佐世保市立山手小学校(6年生37名)
・11月27日 佐世保市立天神小学校(6年生48名)
まず、教室で佐世保地区の小川 寛社員、前川賢一社員が、測量や地図を身近なものとして感じてもらえるように、「伊能忠敬がつくった地図」、「測量の基礎となる長さの単位1メートル」などについて、質問も交えながら分かりやすく、講義を行いました。
また、GPS測量に関して、準天頂衛星「みちびき」を始めとするGPS衛星の位置をスマートフォンで確認しました。
その後、生徒たちは、グループ編成(1班4~6人)を行い、運動場に移動して測量体験を行いました。
学校名の図案を座標化した文字を子どもたちが「トータルステーション」を操作して、「ピンポール」の位置を指図しながら、文字の各ポイントを船越小学校、山手小学校では運動場に、天神小学校では体育館に復元いたしました。
山手小学校では、長崎県立鹿町工業高校の先生、生徒7名に応援をお願いしました。当日は寒さにも関わらず生徒たちは、子どもたちが初めて見て・触った測量機器の操作方法や測量について、丁寧に指導していました。
測量した学校文字の復元点をテープで結び、浮き上がらせた文字を見て、その成果に子どもたちの歓声が響いていました。
最後に復元点に子どもたちが立ち、記念写真を撮りましたが、記憶に残る特別な1日になればと願っております。
改めて、出前講座を実施させていただいた、小学校の校長先生はじめ教職員の皆様に感謝し、子どもたちのますますの成長をお祈りいたします。
企画、準備、実施にご苦労された佐世保地区社員、協力して下さった他地区の社員、事務職員の皆さんお疲れさまでした。
報告者 副理事長 杉山 末嗣
遠くは対馬から、県、市、町職員を含む140名の出席をいただいて、「第10回公共嘱託登記事務研修会」を平成29年11月2日にホテルセントヒル長崎で開催しました。
この研修会は長崎県、長崎県土地家屋調査士会の後援を受けて、当協会が公共嘱託登記に関する知識の普及啓発事業として例年実施しています。
宮脇 成芳 理事長は挨拶において「土地家屋調査士は、今日までの広報活動の不足と資格の特殊性・専門性から、官公署の皆様方にも正しく理解されていない一面があった。その最たるものに測量士との職域の違いがあり、どちらも測量を行うために解りにくい面があるが、測量士は建設や国土利用のための測量・調査、土地家屋調査士は、不動産登記のための測量・調査である。」旨の説明をいたしました。
研修は「①筆界の理論と実務について」当協会の事業検討部会員である各地区の土地家屋調査士が講師を分担して行ないました。
まず、私が「公嘱協会の業務内容について」説明し、公益事業の一環として未登記建物の表題登記促進事業10ヶ年計画を策定し、長崎市立図書館、雲仙市役所本庁舎を実施していること等を紹介しました。
続いて、長崎地区の後藤祐樹 土地家屋調査士が「筆界の理論について」と題して、筆界とは、土地の地番界であり、登記法上の境界である等の講義をいたしました。
次に、実務の事例紹介を佐世保地区の長谷川英樹 土地家屋調査士が「地図について」と題して、世界測地系と日本測地系、地図に準ずる図面・旧字図・旧土地台帳等について説明をいたしました。
続いて、島原地区の前田明俊 土地家屋調査士が「現地との調整がなされないまま登記が完了している事例」と題して、「40年ほど前に実施された地籍調査地区では、当時の図根点も存在していない為に、地図から読み取る座標値はあくまでも参考値であり現地との調整が欠かせない」との経験した話がありました。
実務の事例紹介の最後に、諫早地区の早田博信 土地家屋調査士が「当初予定から作業量が大幅に増えた事例」と題して、境界確定業務で、現地と地図の相違で旧字図との照合が必要となったことや、筆界を決めるにはそれ相当の調査・測量が必要との説明をいたしました。
長崎地方法務局、地図整備・筆界特定室の土居勝利 表示登記専門官に「②筆界特定制度について」の講師をお願いしました。
筆界特定制度とは、筆界特定登記名義人等の申請に基づき、現地における筆界の位置を特定する制度であること等について、詳しく説明していただきました。
お忙しい中、昨年度も講師をしていただきありがとうございました。
「本協会は、対馬地区をはじめ9地区に地域に密着した体制が整っており、嘱託登記業務の疑問点について、お気軽に相談等、活用してください。」とお願いし、閉会しました。
報告者 副理事長 杉山 末嗣
去る3月17日(金)、雲仙市役所において、当協会が実施した雲仙市本庁舎の表題登記の関係書類一式を宮脇理事長から金澤雲仙市長へ引渡を行いました。
林 島原地区長(理事)の司会進行ではじまり、宮脇理事長が「雲仙市役所の本庁舎は、地域のランドマーク的な建物であり、今回、登記したことにより、法務局の建物所在図に明示され、その建物所在図の利活用が促進されます。その効果として、所有者及び構造や建築時期を特定しますので、固定資産税情報が得やすくなります。」旨のあいさつを行い、金澤雲仙市長からは感謝の気持ちが述べられました。
この事業は、雲仙市在住の島原地区社員3名により、測量は2日間でしたが、打合せや登記等の手続等で約2ヶ月間を要しました。
この表題登記は、当協会の未登記建物の表題登記促進事業10ヶ年計画を策定し、平成22年大村市役所庁舎を皮切りに、長崎市立図書館等を実施しております。
報告者 島原地区 前田 明俊
佐世保市の小学校3校の6年生を対象に出前講座を開催しました。
小学校での学習は、将来のいろいろな職業に興味や関心をもつ大事な時期でありますので、当協会の公益事業の一環として、児童一人一人の勤労観、職業観を育てるための一助になればと実施しました。
【5時限目】
佐世保地区の高橋 修治 社員が、測量の目的について「なぜ測量が必要か、どのように利用されているか」や、「太閤検地、伊能忠敬全国測量を事例に、どのように測量が行われてきたか」等の測量の歴史について講義を教室で行いました。
【6時限目】
児童たちに測量機器を操作してもらい、測量体験を行いました。
児童たちは、グループ別に文字の復元を、共同作業で行いました。
学校名の図案(アルファベットまたは漢字)を座標化したものを児童たちがトータルステーション、ピンポールを操作して、文字の各ポイントを体育館内に復元しました。
最後に復元点に児童・参加者が立ち、荷造りテープで結び、各小学校の名前を浮き上がらせて写真撮影を行いました。
各学校の児童のみなさんも、座学の講和を熱心に聴いてくれ、また測量体験においても、測量機器を倒さないよう注意して行動する等の約束事をしっかり守ってくれました。
私たち社員も児童たちと一緒に、トータルステーションを操作したり、プリズムの立て方(気泡を円の中に合わせるのが難しいと言っていました・・・)を教えたりして楽しい時間を持つことができました。
今回の体験が、児童たちの楽しかった思い出の一つになってくれれば幸いです。
最後に、今回の出前講座を実施させていただいた、小学校の校長先生はじめ教職員の皆様、参加してくれた児童の皆さんに感謝申し上げます。
また、企画、準備、実施にご苦労された、佐世保地区社員、協力していただいた他地区の社員、事務職員の皆様お疲れ様でした。
出前講座実施箇所及び日時・参加人数は下記のとおりです。
木風小学校 平成29年2月 7日(火) 5~6時限目 児童51名
教師 2名
皆瀬小学校 平成29年2月10日(金) 5~6時限目 児童39名
教師 2名
楠栖小学校 平成29年2月17日(金) 5~6時限目 児童25名
教師 2名
報告者 総務部 宮﨑 龍信
長崎県並びに長崎県土地家屋調査士会の後援を受け、平成28年11月2日に、ホテルセントヒル長崎において、官公署等の登記事務担当職員を対象とした登記事務研修会を開催しました。
当日は、対馬、上五島等の遠方からの参加者を含む県下各官公署職員並びに土地家屋調査士の方々(約130名)に受講していただきました。
最初に、講師として佐野 聡 前副理事長が「土地家屋調査士の境界『筆界』とは?」と題して、「筆界」の解説、資料調査から地積測量図を作製するまでの過程を詳しく説明していただきました。「土地家屋調査士は、大変な責任を伴って、地積測量図の作成者欄に記名押印している」ということが、官公署職員の方々に理解していただけたと思います。
つづきまして、講師として長崎法務局の土居 勝利 表示登記専門官が「地積測量図の活用について」と題して、明治時代の地租改正事業から現在の不動産登記法までの、不動産登記制度並びに地積測量図の変遷について、講義していただきました。平板測量や、三斜法による地積測量図作成の話をされた時は、当時自分が行っていたことがなつかしく思い出されました。
また、参加者の方から、地積測量図の作成方法について質問があり、土居 表示登記専門官より説明をしていただきましたが、私自身も認識を新たにすることができました。
報告者 総務部長 宮﨑 龍信
去る9月26日(月)、新上五島町役場において、当協会が実施した新上五島町役場庁舎の表題登記の関係書類一式を宮脇理事長から江上新上五島町長へ引渡しました。
この表題登記は、当協会の未登記建物の表題登記促進事業の一環として実施したものです。
新上五島町役場庁舎は、地域のランドマーク的な建物でありますので、今回、登記したことにより、法務局の建物所在図に明示されます。そのことにより、法務局の建物所在図の利活用が促進されることになります。
その効果として、所有者及び構造や建築時期を特定しますので、固定資産税情報が得やすくなります。また、「空家等対策の促進に関する特別措置法」による事業が、所有者を特定することにより、事業促進が図れます。
この事業は、新上五島町地区社員3名により、測量は2日間でしたが、打合せや登記等の手続等で約2ヶ月を要しました。
報告者 五島地区 川崎 勝
去る5月25日(木)、東彼杵町役場に於いて、当協会が実施した東彼杵町総合会館の建物表題登記の関係書類一式を、宮脇理事長から渡邉 悟 東彼杵町長へ引渡しました。
この建物表題登記は、公益社団法人である当協会の公益事業の一環として実施させていただきました。
今回登記したことにより、官公署の研修会や一般の方の展示会等に多く利用されている地域のランドマーク的な総合会館が、法務局の建物所在図に明示されることになり、法務局の建物所在図の利活用が促進されることになります。
その効果として、所有者及び構造や建築時期を特定しますので、固定資産税情報が得やすくなります。また、所有者を特定することにより、「空家等対策の促進に関する特別措置法」による事業促進が図れます。
渡邉 悟 東彼杵町長からは、本協会がこのような公益事業を実施したことに対して感謝の言葉が述べられました。
報告者 大村地区副地区長 園木 登
6月12日(日)、公益目的事業の一環として、一般の方々を対象にした公開講演会を諫早市中央公民館で開催しました。
今回は、「伊能忠敬が長崎を測る!」と題して、日本国内には殆ど存在しないといわれていた伊能大図を、アメリカ議会図書館で、その写本(207枚)を発見された渡辺一郎先生に講演をお願いしました。
「平成30年が、伊能忠敬没後200年!」
伊能忠敬は、55才のときに奥州街道を経て蝦夷地までを実測。17年間かけて全国を測量し、「伊能大図」を完成させました。
長崎県での測量は、第2次九州測量時の1812年、67才の時に島原城下に到着しました。それから佐世保村を経由して平戸藩、壱岐、対馬、五島を終え、長崎村を「1歩!1歩!」と歩く歩幅を積み重ねて行われました。
会場には、距離や方角を調べた当時の測量機器(レプリカ)を国土地理院から借用して展示しました。
当協会も当時の測量時の目じるしに使っていた「梵天(ぼんてん)」を作り雰囲気を演出しました。
離島の位置が当時の地図と現在の地図で殆ど変わらない測量方法について、質問等があり、当時の測量技術が高度であったことを学んだ一日でした。(※108名参加)
公益財団法人 長崎県建設技術研究センターにおいて、長崎県土木部建設企画課主催の「平成28年度初任者(管理)研修」が5月23日から翌24日にかけて開催され、その中の一つの講座となっている「不動産登記法について」、講師をさせて頂きました。
対象は長崎県及び市町の職員で、今年度において土木管理部門が初任者に該当する方とお聞きしました。そのため、道路等の境界立会に必要な基礎資料の見方や取り扱いなどを中心に説明。
最後に、最近の測量技術と地殻変動による地震と土地の筆界の関係について、参考にして頂ければと思いましたので話しをいたしました。
今日の研修を受講された22名の方々が、熱心に聞いてくださりましたので、日常の実務に少しでも活かしてもらえれば幸いです。
報告者 公嘱協会総務部長 宮脇 成芳
当公嘱協会の公益事業の一環として開催してきた公開講演会も今年で4回目となります。
今回は、公益財団法人 東京財団 研究員・政策プロデューサー 吉原 祥子氏を招き、演題 「日本の土地制度の課題 ~10年後のために登記・実態把握を~」について講演をしていただきました。
平成27年 6月12日(金)、長崎市内の長崎県農協会館に於いて開催したところ80名余りの一般市民、官公署職員、県市議会議員、司法書士、土地家屋調査士の方々に参加していただきました。
土地(国土)は、一般的に個人の財産であると理解されておりますが、公共財産としての側面も有しています。しかし、現在のわが国ではグローバル化による海外居住者の土地取得、人口減少による土地の管理放棄、相続後の権利放置等により所有者情報の不明化が進み国土の所有・利用実態の把握が困難な状況に成りつつあります。
こうした土地所有者情報の不明化は、公共事業の用地買収を困難にしており、東日本大震災後の復旧事業等にも遅延が生じるなど大きな影響を与えています。
このまま、人口減少、グローバル化が進むとこれらの問題が拡大し、社会的損失が更に膨らみ、我々の子々孫々の世代に大きな被害を与えかねない深刻な問題になることが予測されます。このことについて、講師の吉原氏から問題提起がなされ、現在の政府の状況や対応についての説明をいただきました。
会場からは多くの質問もあり、近年の土地問題に関する関心の高さを感じました。これからも公嘱協会として、土地問題等について県民の方々への情報提供の機会を創って行きたいと思っています。
報告者 公嘱協会総務部長 宮脇 成芳
今年度の業務処理細則第14条に基づく研修会は、長崎県土地家屋調査士会と合同開催し、測量に関する研修を主に行いました。
平成27年6月9日・火曜日に東彼杵町総合会館において開催したところ130名余りの土地家屋調査士及びその補助者の方々に参加をしていただきました。
午前の部は、国土交通省国土地理院測地部より技術専門員の永田先生に「三角点・水準点の今後とSSPマニュアルについて」と題して講義を行っていただきました。
日本国土に設置されている電子基準点とGNSS(Global Navigation Satellite Systemsの略で、全地球航法衛星システムの事でアメリカのGPS、欧州のGALILEO、ロシアのGLONASS、日本の準天頂衛星等測位衛星の総称である)を活用する事で、測量精度の度合いによっては測量時間と手間の短縮を図る事が出来る時代になっております。
国土地理院として、測量の効率化をするためのマニュアルを作成しており、その内容について、永田先生より詳しく説明を受けました。
午後からは、熊本県土地家屋調査士会会員の島田先生から「調査士業務における測量の基礎知識と測量雑学と地籍測量の変遷」を演題として研修をしていただきました。
我々土地家屋調査士が、知っている様で知らない基礎的な測量に関する知識から最近の測量機器の取り扱いの注意点について説明をしていただきました。
なお、公嘱協会でも地籍調査や地図作成業務が多くなっており、調査士の日常業務においても地籍図が存する地域で業務頻度が年々高くなっている近年の実情があります。そのため島田先生には地籍測量の変遷を調査していただき、測量基準等の変遷について、説明をしていただきました。
研修会の永田先生及び島田先生には、参加者に理解しやすい講義をしていただき有難うございました。
報告者 公嘱協会 総務部長 宮脇成芳
秋も深まった平成26年11月6日に、官公署等の登記事務職員を対象とした登記事務研修会が、長崎市内のセントヒル長崎において開催されました。
本土及び壱岐、対馬及び五島などの離島を含む県下の官公署等の職員さんを始め土地家屋調査士の方々がこの研修を受講されました。
今回の研修は、法務局 海田 表示登記専門官が「地積測量図の変遷について」と題して、余談を交え、古い時代の地積測量図から現在に至る地積測量図作成の根拠法規の変遷を解説して頂きました。
次に、司法書士の宮川氏により「成年後見制度について」、長崎地方法務局 高梠総括表示登記専門官が「筆界について」を演題として研修して頂きました。
130名を超える参加者に、普段の登記事務に必要な知識を講義いただき有難うございました。
報告者 総務部 宮脇 成芳
報告者 総務部 宮脇成芳
公益社団法人 長崎県公共嘱託登記
土地家屋調査士協会
佐世保地区 佐 野 聡
報告者 総務部 宮脇成芳
報告者 総務部 宮脇成芳
報告者 総務部 宮脇成芳
右の写真は電子基準点
点名 外海(長崎市)
長崎市錦2丁目の観測地点
長崎市片淵1丁目の観測地点
長崎市葉山1丁目の観測地点
報告者 総務部 宮脇成芳
報告者 総務部 宮脇成芳
総務部 宮脇成芳